-
- 投資効率や収益性を高める為の提案力。
- 長年培ってきた、アパート経営に必要な専門の知識やノウハウ。
- 立地の選定、管理体制の充実、耐久性のある設計、設備が、収益性を実現します。
住宅ローンが残る持ち家の賃貸転用も可能?
居住用としてローンを組んだ持ち家は、原則的に賃貸として扱うことができません。
これにはローンに係る利率が関係しています。ただし、やむを得ない場合は特別に賃貸転用が黙認されることもあります。
早速賃貸転用できない理由をご紹介します。
⇒「アパート経営」に関する無料ご相談をご希望の方はコチラをご確認ください。
目次
住宅ローンが残っている持ち家は賃貸にできない
原則では住宅ローンが残っている状態では、一部の場合を除いて賃貸として他人に貸すことができません。マンションを含め、ローンが残る持ち家を賃貸転用できないのは、ローンの利率が目的によって異なるからです。
本章ではローンが残る持ち家を賃貸転用できない理由と、賃貸として貸し出しが黙認される例外に関して、詳しく解説していきます。
住宅ローンが残る持ち家を賃貸転用できない理由
銀行で組めるローンにはいくつか種類があり、自身とその家族が済む目的で組むマイホームローンと、不動産投資を目的として組むアパートローンが今回のポイントです。
マイホームローンとアパートローンでは利率が異なり、マイホームローンの方が利率が低く設定されています。銀行としては自分で居住する用の家として資金を貸しているので、目的以外の方法で持ち家を使われると、マイホームローンとアパートローンで利率を分けている意味が無くなってしまいます。
従って居住用として低金利で住宅ローンを組んだ場合は、目的から逸れる使い方をしてはいけません。
住宅ローンが残る持ち家を賃貸転用できる場合
ただしローンが残っている持ち家は、状況によっては賃貸転用できる可能性があります。
● 転勤や単身赴任などやむを得ない場合
● 自身または家族が住む居住スペースが50%以上ある賃貸併用住宅
またローン完済後は銀行に借りた費用とかかった利息を支払ったことになるので、自由に賃貸転用できます。
判断の基準としては、再び住む意思があるかです。転勤や単身赴任は将来的に持ち家に再び越してくることが考えられるので、賃貸転用してもよいと判断されることが多いようです。
ただし以上2つのケースは自分で判断するのが難しく、実際に賃貸転用が許されるかはローンを組んだ銀行が判断します。担当者と銀行側の判断になるので、自分の中で完結させずに必ず相談することをおすすめします。
また自身と家族の居住スペースは床面積で計算する点にも注意してください。賃貸として貸し出す場合は、この50%を越えてはいけません。
住宅金融支援機構でローンを組んだ場合
銀行ではなく住宅金融支援機構でローンを組んだ場合は、転勤や単身赴任などう事情を配慮して、期間を区切った賃貸転用が可能です。
条件は一時的に住めない状況であること、ローンを組んでいる住宅に必ず戻ることが前提で、実際に転用する際は住宅金融支援機構に留守管理申請を提出します。
ただし提出する留守管理申請には審査があり、場合によっては賃貸転用が認められない場合があります。また留守管理申請には居住できない期間を明記するため、賃貸契約も申請した日数と同じ日数に設定しなければいけません。
条件と手順が明記されているので銀行に比べると分かりやすくなっていますが、正式な手順を踏まないと契約違反になるので注意してください。
住宅ローンが残る家を銀行に無断で賃貸転用した際のペナルティ
実際に住宅ローンが残る家を銀行に無断で賃貸転用した場合、何か費用が請求されることはありませんが、最悪の場合ローンの一括返済が求められます。
また一括返済までは無くても、不動産投資用の高金利のローンに変更するよう指示される可能性もあります。
本章では銀行に無断で賃貸転用した場合を詳しく解説していきます。
未払いのローンを一括返済するよう求められる
あまり見かけない珍しいケースですが、未払いのローンを一括で返済するよう銀行側から求められる可能性があります。
一括返済といわれてもと感じるかもしれませんが、マイホームローンを契約した際に自分で住むための物件であると同意していると思います。この場合、銀行側に非はないので、一括返済を求めるのは妥当です。
ただし一括返済を求める基準も銀行ごとに異なるので、ローンを組んでいる銀行に判断が委ねられます。
また一括返済を迫られた際に他の銀行でローンを組もうと思っても、無断で契約の内容を破った事実があれば、思うようにローンは組めません。一括返済の事態に陥らないように、無断で賃貸転用するのは避けましょう。
賃貸用のローンに切り替えを求められる
ローンの種類を切り替えるペナルティは、実際に無断で賃貸転用した場合と、やむを得ない理由で賃貸転用したいと相談した場合、2つのケースで発生します。
ただし銀行によっては、将来的に自分で住むために戻ってくるのであれば構わないと、マイホームローンの利率のままでよいと判断される可能性もあります。
いずれにせよ何らかの理由で賃貸転用したくなった場合は、ローンを組んでいる銀行に相談してみてください。
転勤だけでなく、病気や両親の介護など、ローンを組んで購入した持ち家に住めなくなる方は他にもいるので、銀行でも方法を考えてくれたり、前例を紹介してくれたり、対応する術があります。
住宅ローンが残る家を勝手に賃貸転用した場合どこから情報が洩れるのか
仮に住宅ローンが残る家を勝手に賃貸転用し収入を得た場合、情報はローン返済の滞り、金融機関が定期的に行う調査によって賃貸転用している事実が発覚します。
融資する目的が分けられていることで、発生する利率の差が金融機関を維持するために必要です。
また近年はマイホーム向けの低利率なローンが組めるようになっており、制度を悪用して賃貸用住宅をマイホームローンで購入しようとしている方もいるようです。
悪質と判断されると一括返済を求められる可能性があるので、無断の賃貸転用は行ってはいけません。
住宅ローン以外にも税金の減税制度から適用除外される
マイホームローンが未完済のまま許可なく賃貸転用すると、住宅ローンを組む際に適用される住宅ローン減税制度の適用から除外されます。
政府が用意している住宅ローン専用の減税制度は、マイホームの取得を促進するために用意された仕組みです。
持ち家取得に伴い、住宅ローンを組むとローン残高の1%を所得税から控除する制度ですが、この控除が一切なくなるので注意が必要です。
しかし控除制度にも銀行や住宅金融支援機構と同じように、やむを得ない場合には一時的に控除を停止し、再びその住宅に戻ってきた際に再適用する仕組みがあります。
注意点としては、次の2点が挙げられます。
- 所得税を控除する期間は最初に定められた期間から変わらない点
- 居住しない証明書として必要書類を管轄の税務署長に提出する必要がある点
住宅ローンが残る持ち家を実際に賃貸転用する際の手順・費用
実際に金融機関から許可を得て賃貸転用する際は、賃貸経営にかかる手間と費用をよく理解しなければなりません。
一見貸しておくだけで収入が得られそうな賃貸住宅ですが、入居者の募集から入退去に伴う清掃、日々の管理、トラブルの対処など業務内容が多岐にわたり、多くの労力がかかります。
本章では持ち家を賃貸転用する際におさえておきたいポイントをご紹介します。
賃貸住宅には管理業務が必要!管理会社に依頼するのがおすすめ
賃貸住宅はただ貸していればよいわけではなく、入居者を募集し契約、入居や退去に伴う室内の清掃、近隣トラブルの対応、共用部分の清掃、古くなった箇所の修繕など、定期的なメンテナンス業務があります。
場合によっては早急な対応を認められることもあり、遠方に住んでいると業務に支障をきたすのが難点です。
賃貸管理の手間を省く方法としておすすめしたいのが、管理会社への委託です。管理会社に一定の管理費用を支払うと、管理業務を一括して任せられます。
大家と居住者の間に管理会社が入るので、大家としての業務は必要な費用を捻出することだけです。また管理会社は賃貸管理の業務に精通していることもあり、各業務にも慣れています。賃貸転用する際は自分で管理するよりも、管理会社に依頼するのがおすすめです。
自分が戻ってくるタイミングに合わせて賃貸転用する場合
転勤から戻ってきたとき、賃貸転用した持ち家に居住者がいる状態では、賃貸転用も本末転倒になってしまいます。
この状態を避けるためには、普通賃貸借契約ではなく定期借家契約を結びましょう。定期借家契約は期間が事前に決められており、大家と居住者で合意しているので、転勤終了後スムーズに賃貸契約を終わらせられます。
一方普通賃貸借契約を結んだ場合は、住居者に住み続ける意思があれば退去の強制はできません。
あらあじめ転勤開始から終了までの期間に目安を付け、定期借家契約を結んでトラブルを回避しましょう。
住宅ローンが残っている持ち家でも状況によっても賃貸転用できる
今回は住宅ローンが残る持ち家の賃貸転用に関して解説してきました。
住宅ローンが残っている場合、基本的には賃貸転用できません。
しかし、転職で一定期間持ち家に住めない場合や、病気で長期間家を開ける場合など、やむを得ない場合は許可を得て賃貸転用できます。
実際に賃貸転用する際は、居住者との契約期間を定めた定期借家契約で契約し、賃貸管理は専門の管理会社に依頼するのがおすすめです。
また賃貸転用に伴い、住宅ローンを組んでいる期間ごとに申請手順や必要書類が異なります。
無断で賃貸転用したと判断されないよう、事前によく確認しておきましょう。
もちろん注意が必要なのは住宅ローンが残っている場合のみで、住宅ローンを完済していれば、持ち家の使い方は自由です。