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登記簿謄本の取得方法と手続きを解説

不動産投資

不動産を所有している方であれば、時折登記簿謄本が必要になることがあるかもしれません。
登記簿謄本を取る機会はそれほど多くないので、どのように取ればよいのか悩んでしまう方もいるでしょう。
当記事では、登記簿謄本の取得方法や手続きについて解説します。

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登記簿謄本とは

登記簿謄本とは、不動産の情報が記載されている書類のことです。
不動産の所在や面積はもちろんのこと、所有者や抵当権設定などの情報が記載されています。
登記簿謄本は以前、紙の登記簿から複写したものを示す言葉でしたが、今ではすべてのデータが電子化されており、法務局で「登記事項証明書」として取得できるようになっています。
登記簿謄本にはいくつかの種類があるため、申請の際に間違えないようその違いを知っておきましょう。

全部事項証明書

全部事項証明書とは、その名の通り特定の不動産に関するすべての情報が記載されている登記簿謄本です。
もっとも信ぴょう性の高い登記簿謄本であるため、金融機関の審査の際にも提出が求められることがあります。
もしとくに指定なく登記簿謄本の提出が求められたなら、全部事項証明書を取得するのが無難です。

現在事項証明書

現在事項証明書とは、現在有効となっている情報だけが記載された登記簿謄本です。
過去の情報は記載されないため、金融機関などからは情報不足であると指摘されることもあります。
特定の不動産の現在の所有者を証明する場合などには、現在事項証明書があれば問題ありません。

一部事項証明書

一部事項証明書は、特定の情報だけを抜粋して記載してある登記簿謄本のことです。
法務局で必要な情報を指定できるため、申請者の必要な情報だけを取得することができます。
ある土地についての情報が膨大な量になる場合や、全部事項証明書では特定の情報を探すのが困難になってしまうような状況では、一部事項証明書が有効です。

閉鎖事項証明書

閉鎖事項証明書は、該当する不動産がなくなってしまった場合でも法務局に保管されている情報が記載された登記簿謄本です。
たとえば、土地が合筆されると、これまで存在した土地は記録上なくなってしまいます。
しかし建物の場合には30年、土地の場合には50年の間、法務局で登記簿謄本が閉鎖事項証明書として残っているのです。
過去に自分が特定の土地や建物を所有していたことを証明する際に必要となります。

登記簿謄本の4つの取得方法

登記簿謄本の取得方法には大きく分けて4つあります。
今後頻繁に登記簿謄本を取得することになる場合には、どのような方法がもっともメリットが大きいか考えるとよいです。
登記簿謄本の4つの取得方法を見ていきましょう。

1.法務局に行って交付請求する

もっともオーソドックスな方法は、法務局に行って交付請求するものです。
全国各地に法務局はあり、支局や出張所なども設置されています。
最寄りの法務局、支局、出張所を探して交付請求することが可能です。
以前は不動産の所在地を管轄する法務局に行って申請しなければなりませんでしたが、現在では全国の法務局で情報が共有されているため、どの場所の不動産の登記簿謄本でも交付請求することができます。
法務局の開庁時間は平日の午前8時30分から午後5時15分までなので、この時間内に申請するようにしましょう。

2.郵送で交付請求する

実際に法務局に行かなくても、郵送で交付請求することが可能です。
交付申請書に必要事項を記入し、収入印紙を貼り、返信用封筒とともに最寄りの法務局へ郵送します。
1週間以内には法務局から登記簿謄本が返信用封筒に入れられて返送されるはずです。

3.オンラインで交付請求する

オンラインで登記簿謄本の交付請求を行うという方法もあります。
インターネットで登記・供託オンラインシステムにアクセスし、申請者情報を登録すれば、誰でも登記簿謄本の交付請求が可能です。
オンラインでの交付請求は、午後9時まで受け付けているのが大きなメリットです。
取得したい不動産の地番や家屋番号を入力し、手数料を納付すれば完了です。
地番や家屋番号は住所と異なることがあるので、正確な情報を入力するようにしましょう。
手数料の納付はインターネットバンキングもしくはPay-easyのどちらかで行います。
オンラインで交付請求して手数料を納付すれば、翌日か翌々日くらいには指定した住所に登記簿謄本が届くはずです。
ただし手数料を納付した時間、法務局までの距離によっては数日かかる場合もあることを覚えておきましょう。

4.オンラインで登記簿謄本を閲覧する

登記簿謄本の取得とは少し異なりますが、登記簿謄本をインターネット上で閲覧することが可能です。
登記情報提供サービスというサイトで登記簿謄本を閲覧できます。
300円の手数料を支払って利用者登録すれば、誰でも利用することが可能です。
月ごとの決済となる個人利用と、利用時に即時決済する一時利用の2種類があるので都合の良い方を選びましょう。
オンラインで登記簿謄本を閲覧する方法は非常に簡単で、閲覧したい不動産の地番や家屋番号を入力するだけです。
登記簿謄本と同じ体裁でダウンロードすることもできるので、正確な情報を得たい場合に役立ちます。
ただし、公印は付されていないため、正式な書類としての効力はありません。
役所や金融機関に提出できるものではないので注意しましょう。

登記簿謄本を取得するための手続き

登記簿謄本を取得するためには、基本的に「登記簿謄本・抄本交付申請書(登記事項証明書交付申請書)」に必要事項を記入しなければなりません。
法務局に行って交付請求する場合も、郵送でも、この書類がなければ登記簿謄本を取得することはできないのです。
登記簿謄本・抄本交付申請書(登記事項証明書交付申請書)は、法務局に用意されており、その場で書き込むことができます。
もしくは法務局のホームページからダウンロードすることも可能です。
記入の際には黒インクもしくは黒いボールペンを使い、鉛筆など改ざんが可能な筆記具は使用しないようにしましょう。

登記簿謄本を取得する手数料

登記簿謄本を取得する際には手数料を支払わなければなりません。
実際に法務局に行って交付請求する場合には、600円分の収入印紙を貼って申請書を提出します。
オンラインで交付請求する場合には、電子納付で支払うことが可能です。
オンラインで交付請求して登記簿謄本を送付してもらうのであれば手数料は500円、オンラインで交付請求して窓口に取りに行くのであれば480円となります。

登記簿謄本の取得方法を知って手続きをスムーズに進めよう

登記簿謄本は金融機関の融資の審査や不動産取引の際に必ず必要となる書類です。
取得方法がわからないと、手続きをスムーズに進めることができなくなってしまいます。
ぜひ登記簿謄本の取得方法について知っておき、滞りなく手続きを進められるようにしましょう。

この記事を書いた人:吉田ゆかり
吉田ゆかり

【資格】宅地建物取引士・終活ガイド検定2級を保持

【実績】投資専門の不動産会社でお客さまサポートを4年、これまで100名以上を担当してきました。

間近で成功していく人・失敗していく人を見るうちに、不動産投資では「知識」こそが、勝敗を左右すると実感。知識がないために失敗する人を減らし、さらには『不動産業者=怪しい・怖い・ウソつき』という方程式をぶっ壊すべく、業界に身を置くからこそ知れる不動産投資のリスクやノウハウを発信しています。

また、私自身も物件取得に向けて、情報収集と貯金に励むプレオーナー。ゆくゆくは、実際に物件を購入するまでの流れや、赤裸々な収支なんかも公開していきます!

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